このような考え方は決して人に対する「ドライ」な見方ではありません。たとえば、あなたが感じるリアルな感情は、紛れもなく、あなたの脳神経活動と対応しています。また、どのような感情を経験するかは、感情を引き起こした出来事の内容をどのように解釈するのかで決まります。私たちの心のはたらき、すなわち「主観」や「気持ち」がどこからくるのかはとても不思議なことです。その不思議さを「情報の流れ」という観点から見つめて、人の心の「ホットな」動きを解明しようをするアプローチが「情報論的人間観」なのです。 |
心のはたらきがどのようなものであるかを、科学的・客観的な手法で解明するためにはデータが必要です。データをとる作業は面 倒であるとか、自分の自由な考えをそのまま議論したいという人がいるかもしれません。しかし、実験や調査により得たデータをもとにすることで、そこでの議論はひとりよがりのものではなく、自信を持って正しさを主張できるものとなるのです。たとえば過去の研究成果 に対して、あなたのデータが「それは間違いである」ことを示したとしたら、そのことを新たな発見として堂々と主張することが可能になります。 |
心理・認知科学系の教員は、それぞれの分野において国際的なレベルで活躍しています。現在の心理学研究の最先端を行く成果 は、海外・国内の学会誌や学会で発表されています。学部生・院生は、ゼミや研究会への参加、教員との共同 研究を通 して、心理学の豊かな成果を実感しながら新たな知の探求に参画しています。また、他領域の研究者と積極的に連携して、様々な研究活動が行なわれています。それらに参加することで、心理学のみならず、多様な学問領域での経験を深めることが可能です。 |